雨具でポンチョをチョイスするメリット

ポンチョは南米で用いられた、貫頭衣やダルマティカといったものと形状のものと同じく、すっぽり被る洋服を指すものでした。
この形状の利点を生かし、軍用として用いられるようになりました。
これが雨具としての利用です。
雨具としてだけではなく、簡易のテントやシェルターなどを作ることが出来、歩兵や標準装備として携帯しています。
このようなことからも解るように、雨具としての機能性の他に、大きな布としての機能も持たされています。
山登りやハイキングなどのように、アクシデントの可能性があるときには、このポンチョを携帯していくと役立つこともあります。
しかし普通の生活の中でそこまでさサバイバル的な要素は求められません。
雨具として市販されているポンチョは、そのスタイルの可愛さといったファッション性が重視されているものと考えられます。
とはいえ雨具としてのメリットもちゃんとあります。
上下が独立しているレインウェア型の雨具と比べたときに、リュックなどを背負っているときでもスッポリと包むことが出来ます。
動きが自由で、その上、座っても雨をしのげます。
値段も一般使用のものであれば、ある程度低価格です。
また密閉されていませんので、蒸れにくいという特長もあります。
レインウェア型の雨具に、ゴワついて動きにくい、蒸れる、脱衣がめんどくさいといった不満がある人は、ポンチョ型だと使いやすいかもしれません。
このようなメリットの反面、デメリットもあります。
レインウェア型に比べ、濡れやすく、防水機能は劣ります。
サバイバル状態の時に「暖が取れる」と感じても、レインウェア型に比べればやはり寒い。
動くたびに人にいちいち水滴を浴びせてしまう可能性があるなどが挙げられます。
また下からの空気の吹上には弱く、めくれてしまうこともあります。
そのようなデメリットも知った上でさがす場合でも、よく勘違いするのは透湿性です。
透湿性の高いゴアテックスといった素材が使われているものを探している方を見かけますが、そもそも透湿性はレインウェア型の雨具のように密封性が高いもので発揮する性質です。
ポンチョのように裾が全く空いている形状のものでは、その透湿性は発揮されませんし、不必要です。
求めるべきは防水性と強度であり、透湿性ではないというのが通常の意見です。
ただしアクシデントに際し包まることやその時の汗だまりなどを考慮しているのか、透湿性を持った素材で作られているものも製造されています。